Saturday, May 31, 2008

atapiのエラーとSATAケーブルの不良

現在筆者は昨年(2007年)の10月に導入したvistaのマシンを50台ほど管理しているんですが、今年の3月ぐらいになって 起動しないマシンがぱらぱら増えてきました。chkdskをかけたりしていたのですが(参照: Vistaが起動しない!「回復コンソール」はどこ?)どうにも起動しないものがありますね。回復したマシンのイベントログをみてみると、連続的にatapiのエラーが出ています。vistaからついた新機能「サブスクリプション」でひとところにログを集めて、チェックする必要あるねこれは。

しかし、どうにも起動しないものがあるので修理にきてもらいました。NEC FLDG! その結果、悪いのはハードディスクではなく、SATAケーブル! とのこと。何台もSATAケーブルの不良で起動できなくなるなんて、ロット問題じゃないの....? ということで、現在健康なマシンも含めて、調査してもらっています。とりあえず起動しなくなるマシンだけケーブルを交換してもらいました。新しいケーブルは古いのと同じ品番のものではないらしい。改良されている? あとで写真を撮ってみようとおもいます。

Friday, May 16, 2008

Googleのひとが発表した論文の一覧

Googleのひとが発表した論文の一覧が「Papers Written by Googlers」こちらから見られます(参考文献[1])。発表年でならべかえることも可能です。2007年には181本出ていますね。なかなかすごい。まあ、Ph.D.ばかり採用しているそうですから、論文が書けて当然という気もするね。

カテゴリ別でみると、やっぱりDistributed Systems and Parallel Computingが面白そうですね。「Failure Trends in a Large Disk Drive Population」とかね。「Simple Efficient Load-Balancing Algorithms for Peer-to-Peer Systems」とか。しばらく楽しめそう。

でもあれだな、ざっとみると、査読つきのいわゆる論文誌は少なくて、国際学会と、あとはIEEE MICROとかComputerとかそういう雑誌が多い感じだね。大学とちがって、査読つきの論文の本数で評価されないからかな。参考文献[2]によると、「Googleで論文を書くのはどのくらいむづかしいの? とよくきかれるのだが、それはむづかしいという俗説を振り払っておきたい。出版物を出すのは簡単だし、オープンソースにコードをおくのも簡単だし、ひととしゃべるのも簡単だ」だそうです。企業秘密で発言を規制したりしませんよ、オープンですよー、といいたいんですね。なるほどね。ふつうの企業だとけっこううるさいからね。

しかしあれだね、ほかの企業もこうやって全社の出版物をまとめると「営利追求だけではなくて、人類の進歩に貢献していますよー」とアピールできて、いいですね!

参考文献

  1. Papers Written by Googlers, Google
  2. Can You Publish at Google?, Rich Gossweiler, Official Google Research Blog, 2008

Vistaが起動しない!「回復コンソール」はどこ?

筆者が管理するPCのうち48台が昨年の10月にリプレイスされて、Vistaになりました。運用直後に発生した本当の初期不良は音量調節のつまみが3つなかったぐらいで、ほかにはまったく不具合もなくなかなか優秀でした。しかし、運用開始から半年すぎて、ボチボチ障害が発生してきました。具体的には、このPCたちにはWindows Updateの自動実行とユーザー使用後の環境の復元の目的で富士通四国システムズの「瞬快」というのをいれているのだけど、そいつが起動時に「ファイルシステムにエラーがあるので、復元を停止してchkdskをかけてください」みたいなことをいいだすのだ。で、瞬快がシステムを復元しようとして失敗しているのか、起動後に非常に重くなり、ログインもリモート操作も不可になる。しかたないので電源を切ると、起動しなくなっちゃう。4月以降で48台中5台に発生しました。1割強。結構な比率だね。

まあふつうにかんがえればディスクの故障なんだろうけど、「瞬快」がわるさを働いている可能性も否定できない。ほかにもなんかいろいろおかしいのよね、この「瞬快」っていうソフト。ただ、chkdskをかけて元気に回復したマシンのイベントログを見てみると、atapiのエラーが出ているので、いまのところハードウェア故障を「瞬快」君がいち早く見つけてくれたのだろうと思うことにしています。いまのところ。

で、起動しなくなったVistaのマシンにchkdskをかける方法なんですが、XPの場合は「回復コンソール」というのを起動する必要がありました。XPの場合はこれがなかなかむづかしくて、以前記事に書いたのですが(Windows XPが起動しなくなったらまず試してみること - CHKDSK)、XPがメーカーのプレインストール版の場合、マイクロソフトから回復コンソールをダウンロードして、フロッピー6枚(いまどき!)に書き込んで使わないといけませんでした。さすがにあほくさいとおもったのか、Vistaでは改良してきましたね。

つまり、Vistaからは「回復コンソール」はなくなりました。かわりに「システム回復オプション」というのが用意されています。これは回復コンソールと同じように、Vistaのインストールディスクからも起動できますが、インストールディスクがない場合(つまりプレインストール版の場合)には、はじめからハードディスクに用意されている場合があります。起動時にF8をおすと、「詳細ブートオプション」という画面になります。ここに「コンピュータの修復」という項目があれば、それを選ぶことでシステム回復オプションを実行可能です。ない場合は、「[コンピュータの修復] がオプションとして一覧表示されない場合、コンピュータには、プレインストールされた回復オプションとして、[システム回復オプション] メニューが含まれていません」ということだそうです。じゃーどうすんのよー、というと、その場合は、PCのメーカーが「システム回復オプション」を起動するための方法を準備しているはず。筆者のPCでは、Cドライブ、Dドライブに続く3番目の隠れパーティションにそのためのisoイメージが入っていました。それを取り出して、CDにやいてそれで起動すればOK。つまりこういうことになります。

Vista「システム回復オプション」を起動する方法

  1. Vistaのインストールディスクを使って起動する。
  2. または、起動時にF8をおして「詳細ブートオプション」を出し、そこから起動する。
  3. または、PCのメーカーが用意する方法で「システム回復オプション」を起動するためのCDを作成し、利用する。

NECもF8の「詳細ブートオプション」に用意しといてくれりゃ便利でいいのに...

で、とりあえず無事「システム回復オプション」が起動したら、「スタートアップ修復」っていうのを実行すればいいみたい。手動でchkdskをかけたい場合は、「コマンド プロンプト」を選ぶとコマンドプロンプトが立ち上がるので、ふつうに chkdsk c: /r とかしておけばいいですね。

なお、故障5台中、2台はあまり調べずにハードドライブ交換(保証期間中なもんで ^^;)、1台は「スタートアップ修復」で修復され、1台はスタートアップ修復では治らず、かつchkdskでは異常がなかったのでシステムを再インストールして回復、1台はスタートアップ修復ではなおらず、システムの再インストールもできなかったのでハードドライブの故障と判断、修理待ちの状態です。

参考文献

  1. 瞬快, 富士通四国システムズ
  2. What happened to the Recovery Console?(日本語: 回復コンソールの後継機能), Microsoft
  3. Windows Vista のシステム回復オプションとは, Microsoft
  4. [システム回復オプション] メニューにアクセスするには(ポチッとすると詳細が表示されます), Microsoft

Thursday, May 15, 2008

iWork '08 を使ってみた

遅ればせながら、iWork '08を買ったのでインストールしてみました。アイコンがかっこいいね!

iWork '08

図1. iWork '08

iWork '08にはご存知の通り、Keynote、NumbersとPagesの3つが入っています。Keynoteはプレゼンテーションソフトですね。MS OfficeでいうところのPowerPoint。Numbersは表計算ソフトでExcel相当、PagesはワープロでWord相当です。やはりもっとも興味があるのはNumbersです。というわけで試しに使ってみましたよー。

Numbers08

図2. Numbers version 1.0.2

シリアルナンバーが出ているのでハートマークで隠してみました♪

まあすでに知られているように、Numbersではひとつのシートの中に複数の表が入れられます。べんり! かも? ^^;

tables of Numbers

図3. ひとつのシートに複数の表

グラフも結構きれい。Excelみたいにあまりたくさんのバリエーションはないけど。まだversion 1.0.2だからね。

numbers graph

図4. 折れ線グラフ

Excelで重宝していたWEEKNUM関数がないとか、上向きにオートフィルできないとか、いろいろ不便な点は多いですが、とりあえずExcelなしでもくらせそうかな?

Saturday, May 10, 2008

さくらのレンタルサーバーにRuby on Rails 2.0.2をインストールする方法

数日前、読者のかたからメールをいただきました。「rubygemsが1.1.1になっており、記事通りにしてもインストールできない」とのことでした。前の記事さくらのレンタルサーバーにRuby on Railsをインストールする方法を書いてから、9箇月たちまして、Ruby on Railsもrubygemsも新しいバージョンがでています。前の記事を書いたときと状況がかわっているので、今のバージョンでのインストールの方法を新たにまとめてみました。

インストールするのは次のものです。

  • rubygems 1.1.1
  • Ruby on Rails 2.0.2

例によって、rubyは標準のものを使用します。最新版は1.8.7が現在preview2 ですが、標準でインストールされているのは1.8.5です。確認しておきます。

% ruby --version
ruby 1.8.5 (2006-08-25) [i386-freebsd6]

railsをいれるまえに、rubygemsをイントールします。2008年5月時点での最新版は1.1.1です。バグも修正されたようで、以前よりインストールが簡単になっています。ふつうに$HOME以下にインストールすればOK。$HOME/src以下にrubygemsのソースコードをもってきます。$HOME/srcがなかったらこの機会に作ってしまおう。

% mkdir $HOME/src
% cd $HOME/src
% ftp http://rubyforge.org/frs/download.php/35283/rubygems-1.1.1.tgz
Requesting http://rubyforge.org/frs/download.php/35283/rubygems-1.1.1.tgz
Redirected to http://rubyforge.rubyuser.de/rubygems/rubygems-1.1.1.tgz
Requesting http://rubyforge.rubyuser.de/rubygems/rubygems-1.1.1.tgz
100% |*************************************|   413 KB   85.21 KB/s    00:00 ETA
423308 bytes retrieved in 00:04 (85.21 KB/s)

tar+gzipを展開して、その中に移動し、早速インストール。標準だと/usr/local/以下にインストールされるようですが、さくらのレンタルサーバーではもちろんそんなところにインストールできないので、$HOME以下にインストールするよう、オプションをつけます。

% tar zxf rubygems-1.1.1.tgz
% cd rubygems-1.1.1
% ruby setup.rb --prefix=$HOME
mkdir -p /home/narak/lib
mkdir -p /home/narak/bin
install -c -m 0644 rubygems.rb /home/narak/lib/rubygems.rb
...
RubyGems installed the following executables:
 /home/narak/bin/gem18

If `gem` was installed by a previous RubyGems installation, you may need
to remove it by hand.

gem18という名前で$HOME/binの下にインストールできたようなので、確認します。その前に$HOME/binがコマンドサーチパスに入っていないひとは、入れておきます。railsは$HOME/lib/ruby/gem/binにはいるので、そっちもついでに追加。$HOME/.cshrcに次のように書いておきます。

set path = (/sbin /bin /usr/sbin /usr/bin ...(中略)... $HOME/bin $HOME/lib/ruby/gem/bin)

ついでに$HOME/.cshrc中で環境変数RUBYLIBとGEM_HOMEも指定しておきます。rubygems.rbがインストールされる場所が変わったので、RUBYLIBもちょっとかわっています。

setenv RUBYLIB $HOME/lib
setenv GEM_HOME $HOME/lib/ruby/gem

できたらsourceして、インストール直後はコマンドサーチパス内にあってもみつからないので、rehashしてからバージョンの確認。

% source $HOME/.cshrc
% rehash
% gem18 --version
1.1.1

できました。つづいてrailsのインストール。 railsは$HOME/lib/ruby/gem/binの下にインストールされます。コマンドドサーチパスにはすでにはいってますね? railsのインストールは簡単。

% gem18 install rails --include-dependencies

できたらrehashしてバージョンの確認。

% rehash
% rails --version
Rails 2.0.2

できた! だいぶ簡単になりましたねー。

参考文献

  1. rubygems
  2. Ruby on Rails
  3. オブジェクト指向スクリプト言語 Ruby
  4. さくらのレンタルサーバにRuby on Railsをインストールする方法, がんちゃんのブログ, 2007

Wednesday, May 07, 2008

鳥取砂丘の「砂の美術館」へいってきました

先日、鳥取砂丘で開かれている「砂の美術館」をみてきました(参考文献[1])。

砂の美術館は、文字通り砂でつくった美術作品をみられるところです。砂と言えば砂丘、砂丘と言えば鳥取。なるほど。ちなみに2006年にイタリアルネサンスをテーマに開催したことがあるらしく、今回が2期目だそうです。2期目のテーマは「世界遺産・アジア編」。楽しみです。ちなみに入場料は、小中高200円、大人300円です。

で、この「砂の美術館」ですが、場所は鳥取砂丘です。お車でお越しの皆さんは、砂丘センターに車を止めたほうが砂の美術館には近いです。砂丘会館のほうに止めると、砂丘目当ての観光客がいっぱいですし、砂の美術館からは遠くなってしまいます。

The Sand Hill Center

写真1. 砂丘センター

こうしてみると、砂丘センターは結構すてきな建物ですね。ではさっそく、砂の美術館へいきましょう。まずはこれ。

The Chinese Wall

写真2. 万里の長城

万里の長城です。結構すごいです。英語で言うと「the chinese wall」(シナの壁)、シナ語では単に「長城」というようです。よくできているので、

The chinese wall and me

写真3. 万里の長城にいってきました!

こうやって記念撮影すると、本物みたいに見えますね!

非常にきれいにできているので、なんか特別な砂でつくったように見えますが、材料はその辺にいっぱいある普通の砂です。

sand and my shoe

写真4. 材料の砂

まじまじとみると、砂丘の砂は長石が多そうな色をしています。もちろん砂でつくっただけではすぐに崩れてしまうので、牛乳からつくった「のり」をしあげに何回も吹き付けてあるそうです。ちなみに鳥取砂丘は国立公園なので、砂の持ち出しは禁止ですよー。

さて、砂の彫刻ですがその他にもいろいろありました。全部で11作品ありますが、いくつかかいつまんでご紹介します。

兵馬俑

写真5. 兵馬俑

兵馬俑はもともと素焼きの人形なので、ほんとうにそっくりです。発掘途中ですね。腕なんか取れてる! これは、とれちゃったんじゃなくて、とれた状態で出土した様子につくってあるのです。当然か。なかなかすごい。

Buddhist monuments at Bamiyan

写真6. バーミヤンの大仏

いまはなきバーミヤンの大仏もこの通り復活しています。仏教徒のみなさんも喜んでいますよー。

they are 160cm tall

写真7. ホトケ様を拝む信者

いやはや芸が細かい。みなさんぜひ、会場に足を運ばれて実際にご覧ください。東京からだったら、羽田から飛行機で1時間、鳥取空港から会場までタクシーで20分ぐらいです。ちかいね。

jet flies over

写真8. 空港からも近いです

というわけで、せっかく砂丘までできたので、リフトに乗りました。砂丘センターは丘の上にあるので、砂丘までリフトがついているのだ。

Lift

写真9. 砂丘行きリフト

スキー場以外にあるリフトはこれしか知りません、わたしは。往復大人300円、子供200円です。ゴールデンウイークなので結構お客さんが多かったです。

car park

写真10. けっこうな人出

この写真は砂丘会館まえの駐車場ですが、こんでいますので、砂丘センターの方にとめるのをお薦めします。そして、おー、砂丘だー。

tottori sand hill

写真11. 砂丘!

足で斜面にイタズラ書きをするやつが話題になっていましたが、あんなもんはすぐに消えてしまいますね。それよりも、千代川の砂防ダムの方が砂丘によほど悪影響があります。いたずらがきは県の条例で禁止にするそうです。砂防ダムも禁止にしてほしい。

最後は砂丘センターの1階売店で「なしソフトクリーム」を食べてかえりました。250円。

nashi soft cream

写真12. なしソフトクリーム 250円

写真は「ミックス」です。なしとバニラのミックス。なかなかオイシかったです。

開催期間は来年の1月まで、30万人の入場を見込んでいるとのこと。9月には新しい彫刻が増えるようなので、またきてもいいなー。

planned construction site

写真13. 制作予定地

この時期の鳥取は、(晴れてさえいれば)さわやかで本当に気持ちいいので、みなさんにおすすめします。

参考文献

  1. 砂の美術館公式サイト